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夢枕獏の文体のガイドライン

1 :水先案名無い人:2005/06/08(水) 23:51:04 ID:HdWJfha90
すぐにスレを立てた。
拳。
拳。
肘。
足。
肘。
踵。
指。
拳。
みごとな攻撃であった。

関連スレ
夢枕獏×板垣恵介【餓狼伝】23 板垣シェーダ
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1115364612/l50
【放置プレイ】夢枕獏 巻之五【続行中】
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1106812422/l50

213 :199:2005/06/20(月) 18:46:02 ID:w1UMCQof0
「1UPというのにも、いろいろある」
最初に口を開いたのは、兄のマリオであった。
「はい」
ルイージはうなずいた。
「まず、そうだな、コインだ」
「コイン、ですか」
「うむ」
ルイージはマリオの真意を図りかねていた.
「レンガを、こう、素手で下から叩くのだ。日ごろちゃあんとキノコを食っていれば、割れる…」
「割れるのですか」
「割れる。だが中にはどうしたって割れないのがある。そういうやつは、えいやっ、とこう叩くとコインが顔を出す」
「ふむう…」
「そいつを、コインが出なくなるまで…まあそうだな、10回は繰り返す。叩き続けるのだ、手袋いちまいで」
「10回…」
「さらにそいつを100枚は集めなければならぬ。そうやって、初めて1UPというのは成せることなのだよ。なまなかなことではない」
「すさまじいものですね」
ルイージはしんから驚嘆していた。どこの人間が、レンガを素手で掘り進み、そのなかに眠るコインを100枚から掘り集める事ができるというのか。
「そもそもレンガの中にコインを詰めておくということ自体、人間業ではありませんよ」
「うむ…」
マリオは、そこだけ色の違う口髭をなでつけながら、小さな笑みを口元にうかべてうなずいた。

214 :199:2005/06/20(月) 18:47:28 ID:w1UMCQof0
「こればっかりは、増えてみたことのあるものではないとわからぬであろうよ」
「では、兄さんは増えたことがおありで…?」
「あれは、なんというのだろうなあ…歓喜、恐怖、いやその両方―――じぶんが幾人もに感じられるというのは、たまらぬ」
「わたしにも、できましょうか!」
たまらず、ルイージは吼えていた。
「増えたいのです、わたしは…!」
「これはおれの増えかただ。おまえにはおまえの増えかたというのがある。それは、誰かに教えられてできるとか、そういうのではないよ」
「わたしの、増えかた…」
ルイージは、嗚咽していた。
長いジャンプ。滑る着地。
そうしたおのれの個性をただ兄の2Pに徹して殺し続けてきた人生に、今はじめて、正面から向き合おうとしていたのだ。
苦痛の声ではなかった。
歓喜の声であった。

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