2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

夢枕獏の文体のガイドライン

1 :水先案名無い人:2005/06/08(水) 23:51:04 ID:HdWJfha90
すぐにスレを立てた。
拳。
拳。
肘。
足。
肘。
踵。
指。
拳。
みごとな攻撃であった。

関連スレ
夢枕獏×板垣恵介【餓狼伝】23 板垣シェーダ
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1115364612/l50
【放置プレイ】夢枕獏 巻之五【続行中】
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1106812422/l50

368 :水先案名無い人:2005/07/02(土) 23:07:12 ID:dfDrI88Z0
「駄目だった様だなあ。北風さんよう。」
太陽が嘲笑っていた。
屈辱であった。
北風として生きてきた十年。これほどの屈辱は無かったといって良い。
狩人を凍えさせた。
騎士を凍えさせた。
老人だって子供だって凍えさせた。
必要と有らば自分の親だって凍えさせてやる―
そういう覚悟で過ごしてきた十年間であった。
しかし―

太陽が嘲笑っていた。
「そうじゃない。旅人の服を脱がせるってのはそういうことじゃねえんだ。え、北風さんよ。」
何を言う。
ならば貴様には出来るのか―
拳が有れば殴りつけてやりたかった。
足が伸びているのなら蹴り飛ばしてやりたかった。
歯が生えていたならば喉笛を食い千切ってやっただろう―
太陽の笑みはそれ程に俺の神経を逆撫でた。
「ようく見てな。外套の脱がし方って奴をな。」


369 :水先案名無い人:2005/07/02(土) 23:17:05 ID:dfDrI88Z0
熱。
熱。
熱。
「こいつだよう。」
己の体から熱を放つ―
太陽のしたことはそれだけであった。
熱。
シンプルで太い熱。
シンプルゆえに避けられない、避ける方法が無い―
そんな熱であった。
「こいつを浴びて、外套を着ていられる奴なんて居やしないよ。」
旅人は全身から汗を噴出させていた。
顔が上気していた。
意思が、熱に、負けようとしていた。
「よせ。」
俺の意思とは無関係に俺の喉が声を張り上げていた。
「見苦しいぜ。北風さんよ。」
腕。
肩。
首。
がっちりとした旅人の体が、外套からすり抜けてゆく―
「おいらの勝ちだ―」
三分二十一秒―
太陽が北風を下した。



398 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.02.02 2014/06/23 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)